新興国の農業成長
ブラジルの急速な農業発展が、これから数10年は続くであろうと言われている。
新興国といわれるブラジル、インド、中国、ロシアの農業は、これから数10年の間、ヨーロッパ各国からの需要も手伝い、順調に成長すると見られている。
急成長するBRIC
BRIC(急成長しているブラジル、インド、中国、ロシアの頭文字をとってこう呼ぶ)の国々の農作物輸出額は、先進国と比べると3倍の速度で急成長している。
国連の調査によると、家畜類と穀物の価格は、長期的な平均よりも少し高くなると予想されている。さらに、新興国の都市化と平均収入増により、さらに成長に拍車がかかるとみられる。
さらなる成長
新興国は、世界の農業生産、消費、貿易の成長の中で最も重要な役割を果たしているのだ。収入が増えることによって、人々の食生活が穀物などの主食中心のものから、肉や加工食品を多く摂取するものへと変わる。
特に加工肉、乳製品などを食べる割合が増加するのだ。これから数10年の間に、新興国や発展途上国は、農業製品の貿易を通して大きく成長するであろう。
食糧危機はまた起こるのか!?
2007 年から2008年の間に食糧の価格が急上昇し、多くのデモ活動が行われた。
これは、バイオ燃料生産のため、大量の穀物が食用からエネルギー生産に回されてしまったためである。国連は、このような食物価格上昇危機は、これから数年は起こらないとの見解を示している。
しかし、エネルギー価格の高騰が、食物価格にも影響を及ぼすとの懸念もある。
順調に農業が成長しているからといって、新興国もまだまだ安心はできないが、国連の予想では、世界全体の食品生産は 2050年までに70%も成長するそうだ。飽食の時代の到来である。
編集部 R.Nakao
BBC NEWS
http://news.bbc.co.uk/1/hi/business/10320149.stm