62歳まで引き上げ!
仏政府は現在行っている年金改革の一環として、退職年齢をこれから8年間で60歳から62歳にまで引き上げると公表した。
エリック・ウォース労働相は退職年齢の引き上げは避けがたいことで、国の財政のバランスをとるためには必要だとしている。この政策の狙いは年金にかかる費用を抑えて、公的借入額を削減することにある。
労働組合の反対
しかし、労働組合は退職年齢の引き上げに強く反対している。正式に引き上げが決定する前からデモが行われており、これから数カ月は反対デモ、ストライキが続くと予想される。
ウォース氏は、フランスも他のEU加盟国と同じように負債を抱えており、退職年齢の引き上げは不可欠だと強調した。EU加盟国の多くが退職年齢を引き上げることで厳しい財政危機を乗り越えたのだ。
ヨーロッパの国の退職年齢
フランス ― 60歳
イギリス ― 男性65歳、女性60歳
ドイツ ― 65歳
スペイン ― 65歳
オランダ ― 65歳
イタリア ― 男性65歳、女性60歳
ギリシャ ― 男性65歳、女性62歳
フランスの赤字
フランスの財政赤字はGDP比の7.5%と、EU加盟国の上限である3%を大きく超えている。
それでもイギリス、ギリシャ、ポルトガル、アイルランドやスペインと比べるとはるかに低い赤字額なのである。
編集部 R.Nakao
BBC NEWS
http://news.bbc.co.uk/1/hi/business/10326002.stm