なんとかなる では なんともならない
国を挙げての中国をはじめとした新興国への進出が進む中、結局シェアを上げられず投資だけがかさんで撤退するケースも少なくない。何が原因か。
新興国への進出で重要なのは、綿密な現地調査であるとストラテジック・デシジョン・イニシアティブ代表取締役兼CEO 森辺一樹は指摘する。当たり前のことのように思えるが、未だに数回の視察へ行った役員や社長の直感で社運をかけた進出を決めてしまうケースがあるという。とくに非製造系にその傾向が強いとのこと。
しかし新興国市場は思うほど甘くない。世界中の企業が狙っている。中国へ進出しないことがリスクなのではなく、とにかく進出してしまうことがリスクなのだ。
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Made in Japanが売れたのは過去の栄光
確かにMade in Japanがアドバンテージになる業種は存在する。その見極めが重要だ。
「日本と同じビジネスモデル」を持ち出すのも、リスクが伴う場合がある。現地の従業員を使うなら、尚更のこと。気質の違いを理解しておかないと大きなトラブルにつながる。
人脈に過度に期待しすぎるのも問題である。新興国との本物の人脈を持っている人物など、ほんのひと握りに過ぎない。
全ては思い込みを捨てること。その思い込みを修正するには事前の市場調査を行うことが何より重要である。進出に欠かせない人脈を生かすには調査に基づいた戦略が不可欠である。
ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)
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