多様化する手口
振り込め詐欺に対する取り締まりが強化され、被害件数は減少傾向にある。しかし犯人側は手段を替えて何としてでもお金を奪い取ろうと画策している。
最近増えつつある手口は未公開株やファンドを勧誘・販売するもの。21年に近畿財務局が無登録業者に対して出した警告は、前年度の4倍に急増している。無登録での勧誘・販売は違法行為である。
全国の財務局では、登録確認の問い合わせや、「配当がない」などの被害者相談を基に実態調査を実施。無登録と判明した場合、営業活動停止を警告し、同時に警察当局へ通知しているという。
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値上がり間近、あなただけに特別譲渡 甘い言葉に裏がある
「まさか自分が!」被害にあった誰もが思っていたことである。相手の手口を知っておけば、いざというとき冷静でいられる。
未公開株の販売等を行えるのは、当該未公開株の発行会社や登録を受けた証券会社に限られるので、その他の勧誘は注意が必要。証券会社においては、日本証券会社の自主ルールによりグリーンシート銘柄の未公開株の勧誘は原則禁止されている。
トラブル相談例は以下の事例がある。
・業者から上場間近で大儲けが出来ると言われ、未公開株を購入。業者からは株券の代わりに「預り証」を渡されたが、株券は手元に届かなかった。不審に思い発行会社に確認したら上場予定は全くないと言われた。
・業者から未公開株を買わないかと話を持ちかけられ買付代金を渡した。その後、何の連絡もないので業者に電話 をしてみるとつながらなくなっていた。
・業者から今年の秋に上場すると未公開株を勧められ購入した。株券の名義書換えを要求したところ「待って欲しい」として引き延ばされるだけで一向に名義書換えに応じてもらえず、不審に思い、発行会社に問い合わせたら「上場の予定はない」、「当社の株式は譲渡制限がついているので名義の書換えは出来ない」と言われた。
金融庁 投資勧誘等にご注意ください
http://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/attention.html日本証券協会 グリーンシート
http://www.jsda.or.jp/html/greensheet/kaisya/gaiyou.html