お役人も工夫してるかも?
一般的に官庁の発表する資料というのは難しくて分かりづらいという印象があるが、経産省より発表された「日本の産業を巡る現状と課題」という資料は、グラフがふんだんに使われた非常に分かりやすい親切設計である。本年の2月に発表されたものだが、改めて見直してみよう。
役所も認める深刻さ
資料の3ページ目には早速「日本経済は深刻」「これは一過性のものではない」等厳しい言葉が並ぶが、大きなグラフと簡潔な数字で説明される本資料は説得力が大きい。
敵を知る前に己を知るべし
GDPが3位→23位、競争力1位→22位と、バブル以降の凋落の激しさが淡々と物語れるが、実は我が国の輸出依存度は17.4%と低いこと(韓国の3分の1程度、英独仏中より低い)、日本企業は同一産業内にプレイヤーが多すぎることなど、諸外国との比較から問題点を浮かび上がらせている。
とかく批判されがちな官僚の仕事であるが、彼らの努力を活かし、官民一体となってこの不況に立ち向かっていくべきだろう。
経済産業省
http://www.meti.go.jp/日本の産業を巡る現状と課題(PDF)
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g100225a06j.pdf