ひそかなブーム?
住宅市場の破綻や差し押さえの増加、弱い経済回復などに注目が集まるアメリカで、一見見込みのなさそうなセクターがひそかに、しかし安定した高い運用益をあげている。
今年これまでのところ、賃貸アパートを対象とするREIT(不動産投資信託)は、配当金を含めた総合利回り25.5%と、S&P500(-2.7%)、DowJones(-2.1%)、Nasdaq(-3.9%)といった代表的な株価指数をはるかに上回る成果をあげている。これは一体どういうことなのか?
REITが熱い理由
住宅産業を大幅に縮小することになった多くの問題が、賃貸市場の活性化を促進することとなった。差し押さえ件数の上昇や住宅価格の下落に対する先行きの不透明さなどから全米の持ち家率は66.9%に下落。1999年第4四半期以来の最低水準となった。
「持ち家率が1%下がると、新たに100万人以上の借り手が賃貸市場にうまれることになるのです」
BMOキャピタル・マーケットのリチャード・アンダーソン氏はこのように語っている。
今後の予測
2009年の第3四半期以降、REIT経営陣が需要増や予測を上回る収益見通しについてまとめたレポートを発表すると、投資家が殺到しはじめた。専門家は、REIT市場の成長に強気な見方を示しているが、2011年についてはわからないとしている。
今後の成長については、雇用創出が上向くかどうかにかかっているといえるようだ。
TIME
http://www.time.com/time/business/article/0,8599,2013302,00.html