全日本空輸(ANA)が、格安航空会社(LCC)を設立する方針を固め、9日に開く臨時取締役会で正式に決めるという。
ANAとは別ブランドで年内にも設立する見通しで、国内航空会社としてのLCC設立は初めてとなる。これは朝日新聞など各社が報じたもの。
発着枠に余裕がありLCCの誘致に熱心な関西空港を拠点とし、国内線と国際線で2011年度にも運航を始める計画で、大手の半額程度の運賃を目指す。これは、9日午後の伊東信一郎社長の定例記者会見で発表する予定という。
アジア圏のLCC競争激化に自前で対抗!
航空自由化などが背景で、東南アジア・中国・韓国のLCCが勢力を拡大し、昨年から相次いで日本へ乗り入れをしてきており、成田など首都圏空港の発着枠拡大でLCCの就航も本格化し競争が激化するのは必至とみた同社は、自前のLCC設立で対抗することになる。
具体的な運賃や路線は今後決める予定で、国内線では関西国際空港~成田空港や関西国際空港~福岡空港などの便を5000円程度で、また関西国際空港~那覇空港便を8000円程度で運行する案が有力とみられている。
本体とは別ブランドで競合を回避&低コスト実現図る
なお同社のLCCは、本体のブランドや路線との競合を避けることを重視し、香港系投資ファンドに加え、国内の旅行会社やホテルなどからの出資を募り、同社の出資を3割程度に抑える方向。また海外のLCC経営の経験者を招くことも検討するという。
従業員も別の賃金体系で採用してコストを減らすほか、機内食や飲料の有料化でコストを極力抑えて運賃を大幅に低く設定するとのこと。
なお、経営再建中の日本航空(JAL)も、LCC設立に向けた検討を行っているところで、豪カンタス航空から設立支援への申し入れを受けているという。
ANA
http://www.ana.co.jp/朝日新聞
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