ジンバブエの副大統領ジョイス・ムジュル女史が9月6日、南部アフリカの地域で自国通貨を持っていない国は、中国人民元を採用してはどうかと提案した。
ジンバブエのハイパーインフレーション
1兆パーセントの上昇と概算されるハイパーインフレーションによってジンバブエドルは価値を失った。
2009年ジンバブエはジンバブエドルの通貨発行を停止し、自国通貨を持たない南アフリカの国々もそれまで利用していたジンバブエドルを捨て、代わりにイギリスのポンド通貨、アメリカドル、ユーロ、ボツワナプーラ、南アフリカランドを法定通貨として採用した。現在では労働者の給料を含めた全ての取引が、外国通貨で行われている。
ムジュル副大統領の提案
ムジュル副大統領は言う。
「中国は今やジンバブエにとって最大の貿易相手国です。ジンバブエで生産するタバコや鉱物の大部分を中国人が買っているのだから、人民元を法定通貨として採用するのは必然の流れです。」
「人民元採用は、ジンバブエが抱える流動性制約を解決する手助けにもなるでしょう。ジンバブエが掲げるルックイースト政策をさらに強固なものにしてくれます。」
「中国は巨大市場であり、世界最速で経済成長を続けている国でもあります。ジンバブエの生産物、製造物、マーケティングマトリクスを計画的に中国経済に組み込むべきです。」
ZANU-PF党とエコノミストの反応
ZANU-PF党の上位職員はこの提案を歓迎しているが、エコノミストはその有効性に疑問を持っている。ムガベ大統領のとった政策のためにアフリカの最も有望な経済の1つが破壊されたと、エコノミスト達は考えているからだ。
一方ムガベ大統領は、彼の掲げた国家主義的な政策が敵対勢力によって妨害され経済発展が阻害されたと述べて、エコノミストの意見を否定している。
AFRIK・NEWS
http://www.afrik-news.com/article18203.htmlルックイースト政策
http://m-words.jp/w/E383ABE38383E382AFE382A4E383BCE382B9E38388E694BFE7AD96.html