開発は3社で
住友金属鉱山株式会社(以下住友金属)は9月15日、住友金属がフィリピン共和国で進めている、タガニート・ニッケルプロジェクトに、三井物産株式会社と、フィリピン共和国における最大手ニッケル鉱山会社である、ニッケル・アジア・コーポレーション(以下NAC)が参画することで合意した。
具体的には、現地における住友金属の開発子会社の、第3者割当増資を三井物産とNACが引き受け、それぞれ住友金属が62.5%、NAC22.5%、三井物産が15.0%の持分となる。
生産量は3万トン
同社は、ニッケル製錬の中間製品である、「ニッケル・コバルト混合硫化物」をニッケル量換算で、年間3万トン生産する。
住友金属は、既にフィリピンの別の会社でもニッケルの生産を開始しており、2013年にはニッケル年産10万トンを完成させ、非鉄メジャークラス入りを目指すとしている。
また三井物産も、新興国の成長と共に、世界的な需要の高まりをみせる「非鉄分野を中心とした新規資源権益の拡大」を、資源基本戦略の一つとして掲げており、今回はそれにそった動きとなった。
苦しい円高が続く現況だが、こうした力強い動きも期待していきたい。
編集部 宗近 明
住友金属鉱山
http://www.smm.co.jp/三井物産
http://www.mitsui.co.jp/比国タガニート・ニッケルプロジェクトに関する株主間契約の締結について(PDF)
http://www.smm.co.jp/release/images_MT/100915.pdf