老いてますます盛ん?
韓国で65歳以上の高齢者が働く割合は、アメリカの倍――。羨ましいのかセンセーショナルか、やや判断に苦しむデータが公表された。22日の朝鮮日報が伝えた。
それによると、50~64歳における経済活動参加率は、スウェーデン74%、ドイツ59%、アメリカ68%、韓国でも65%などと、特に目立つ数字ではない。
しかし、これが65歳以上となると状況が一変する。65歳以上の経済活動参加率は、ドイツ3%、オランダ・デンマーク5%などヨーロッパで極めて低率。さらにアメリカでも15%となっているが、韓国では30%と突出する結果となった。
生きがいのために働くというより…
これについて同紙は、「これは韓国の労働システムが優れているということの証明ではない」として、経済学の専門で誠信女子大教授の姜錫勲(カン・ソクフン)氏の発言を引く。
「65歳以上の高い経済活動参加率について詳しく見ると、会社勤務などではなく、自営業に従事しているケースが多い」
「福祉システムがずさんなため、退職後に所得が大幅に減少することを恐れ、主に商売などの自営業を必死で続けているということ」
退職後の不安は誰にとってもつきものだが、社会保障が素晴らしいとは言えない我が国や、これから超高齢化に突入する中国も他人事とは言えないだろう。
編集部 宗近 明
朝鮮日報:「高齢者の経済活動が最高水準の韓国、その実情は?」
http://www.chosunonline.com/news/20100922000012