米メトラ社から電車160両(約480億円)を共同受注で
米向け車両受注が伝わったJR東海傘下の車両メーカーである日本車両製造の株価が22日、一時419円と約3カ月ぶりの高値となった。
米・シカゴ市の北東イリノイ地域鉄道公社(通称メトラ)から、通勤用2階建て電車160両を約480億円にて住友商事と共同で受注したもので、2012年から4年かけて納入するという。
これまでも両社では、連合してメトラ向けに505両の納入実績があり、今回の受注でメトラの保有車両の約7割を供給することになる。さらにシカゴ起点の北インディアナ旅客輸送公社分の全車両(65両)も納入しており、シカゴ発着では高い占有率となる。
こうした実績が、新たな受注につながったものといえる。
"バイ・アメリカ"の条件から今後は現地工場建設も
これまでに納入してきた車両は、「米国製部品の6割使用と現地組み立て」を定めた"バイ・アメリカ"を達成するべく、イリノイ州在地元企業を活用してきたが、今後は現地工場建設も視野に入れ、さらに現地化比率を高める施策の検討を進めているという。
日本での需要が期待できない中で、今回の受注は米国での評価を高めることにもつながり、この先現地工場ができれば、JR東海や東日本の新幹線の売り込みへの大きな支援材料となりそうだ。
日本車両製造
http://www.n-sharyo.co.jp/住友商事
http://www.sumitomocorp.co.jp/