コカ・コーラの戦略
コカ・コーラは、急成長する市場での自社の存在感を高めるべく、今後5年間でフィリピンの事業展開に10億ドルを投じる計画だと発表した。世界最大の飲料会社が新興市場に重点を置く新たな一歩となる、と米タイムは伝えている。
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Sundrows' photostream 同社は今後の米国内事業についてマーケティング強化と配送能力増強に尽力するとしている。また、フィリピン市場の業績は今年上半期に発売した複数の新製品が支えとなり、高い伸びを示しているという。
飲料品市場の変化
コカ・コーラと競合企業であるペプシコは、海外経済の成長とともに国際的なマーケットでの販売拡大を行ってきた。新興市場が改善し人々の所得が増えるとさらに飲料品が売れることになる。
その一方、低迷する米国内や欧州などの先進国市場では飲料品の売上が徐々に減少しており、これまで清涼飲料や炭酸飲料を購入していた消費者もお茶や健康飲料を好む傾向に変化している。
新興市場に高まる期待
ペプシコは8月に今後3年間ベトナムの食品・飲料事業に2億5000万ドルを投資すると発表。また5月にも、2年前に始まった中国市場へ10億ドル投じる計画が今年完了するとして、さらにこの先3年間で25億ドルの追加出資を行う予定と明言していた。同じくアジア太平洋地域の事業拡大を計るコカ・コーラは、3月にマレーシアに3億ドルの投資計画を発表している。
以下はコカ・コーラ・パシフィック・グループのグレン・ジョーダン社長のコメント。
今回の投資計画はフィリピンに対する我々の強いコミットメントの証しです。我々はフィリピン経済の先行きは明るいものであり、持続的な広範囲の成長になることを確信しています。
TIME
http://www.time.com/time/business/article/0,8599,2022038,00.htmlCoca-Cola Co.
http://www.coca-cola.com/index.jsp