東北の一部・北海道。九州南部がやや少ない
一般財団法人日本気象協会が10月15日、2011年春のスギ・ヒノキ花粉の飛散予測を発表した。今回の発表は同協会の第一報。
それによると来春のスギ・ヒノキ花粉の総飛散数は北海道と東北の一部地域を除いたほとんどの地域が、例年より多いか例年並だという。九州南部、それに東北地方の一部と北海道では例年よりやや少ない模様。
それでも2010年に比べるとおよそ2倍から10倍の飛散量と多い。これは2010年の花粉飛散量がかなり少なかったためだ。
なおここでの例年は、前年までの10年間の平均値。2001年から2010年の10年間平均が2011年にとっての例年になる。日本気象協会では花粉飛散量を15年間継続して実施しているが、飛散量は年ごとに増減を繰り返すものの、確実に増大させているという。
花粉の飛散量は猛暑の翌春は増加傾向
スギ・ヒノキ花粉は一般に、猛暑だった夏の翌春は飛散量が多くなる。直近では猛暑であった2004年夏の翌春、大量の花粉が飛散した。2011年はこの年と比較して50~90%と少ない見込みだ。2010年の夏の気温があまりに高すぎて花芽の形成が抑えられたためと考えられている。
花粉の飛散予測は株式投資にも影響する。花粉関連銘柄株という分類もある。NSJ日本証券新聞によると、花粉飛散量の増大で恩恵を最も受けやすいドラッグストアはマツモトキヨシホールディングスであると野村證券が紹介。マツモトキヨシは花粉症患者の多い関東地方を中心に展開、食品の構成比が低いので花粉症関連商品の売上げの伸びが店全体の収益増加になりやすいからだという。
日本気象協会
http://www.jwa.or.jp/NSJ日本証券新聞
http://www.nsjournal.jp/news/news_detail.php?id=230180